命の重み

戦争の悲惨な記憶を直接聞いたことはない
戦後の大変さを直接知らない
でも、今、いろんな社会の歪みは、あの戦争の恐怖や苦しさが、時を経て、残っている残滓なんじゃないかと、思う。
人の心に影を落とす。
貧しい人の貧しい暮らしは直接命を奪い、
裕福な人の裕福な暮らしは心を殺す。
その元凶は、あの戦争の悲惨な体験にあるのではないか。
それなのに、どんな風に繋がってるか、知らない。

今、過剰に死ぬことを恐れる社会、年老いても病んでいても死ぬことを許さない、社会が。
あまりにも無惨に命が奪われてしまった戦争のせいで、死ぬことを過剰に受け入れない社会。
そのせいで、弱者も病人も救おうとする、自力で生きることすらできない命を、救おうとする、社会の負担となり、社会全体が傾いているというのに。

揺り戻し、そういうもんか。